以下の修復には、数トンという一歩間違えれば人を殺しかねない非常に大きな力を使っております。
生半可な気持ち、知識でまねをしないでください。
どうしてもまねをされる場合は、取り扱いには十分注意し、十分安全に考慮し、時間をかけてじっくり行ってください。
事故車の修復で大事なことはまず、どの向きに、どのような力がかかったかの検証です。
それを十分に検証し、その逆の力を与えてやれば元に戻ります。基本的に。
さて、今回の事故では、右リアのバンパー近辺を激しく打ち、オーバーハング部がゆがんだ状態です。
力の向きとしては、車両右下方向よりの衝撃(右牽引フックあたり)。
スピンして、車が回転方向であたったので、ほぼ真横からの入力。若干後ろからです。
直接関係のない左リアも影響を受けてます。
右リアは完全に隙間のない状態。
右リアが浮いてしまっていて、トランクの右左の隙間が全然違います。
ゆがみは、右リアドアにも影響を与えました。
引っ張られて、内側に鉄板が行ってしまいました。その影響で、右リアドアが開きません。
関連して、マフラーが瞬間的に押されたので、その影響でスペアタイヤハウスがへこんでいます。
バンパーを取ったところ。
牽引フック付近を強打したようですね。
よって、牽引フックを引っ張ればよいでしょう。
ところで、この辺、結構厚めなパテ盛り。
だめだよ、こんなにパテ盛ったら重くなるじゃん・・・
とりあえず、元々事故歴があることが判ったので、安心しました。
このステーがタイヤハウスを押したみたい。
パイプもつぶれちゃってます
当然、トランク内フロアにもゆがみ有り。
タイヤハウスへのでっぱり。
SSTである、eyeナットアダプターfor足場管
これが今回の作業の要
こんな感じで引っ張ります。タイヤの押さえも見えますね。
ウインチを使って右下へひたすら引っ張る。
そして引っ張っていくと・・・
開かなかったドアも開くようになるのです。
さて、たかが2t程度のウインチではフレームを戻せるだけのパワーには不足です。
また、ワイヤー式のウインチはワイヤーの性格上切れる心配があります。
しかも、とても危険な切れ方をするので、過負荷は厳禁。
本当はチェーンを使ったホイスト系のものを使いたいのです。
チェーンは過負荷で切れる時もわっかが開くようにじっくり開くので比較的安全なのです。
今回も、つかえるところでは極力チェーンを使うように心がけます。
もっとも、足場管の耐過重は、継ぎ手部分で350Kg程度(記憶によると・・・自在継ぎ手の場合)なので、2つに分散したとしても700Kg、たいした力はかけられません。
よって、以上のものは、あくまでも形を保持するだけのサポート的な役割で使います。
とうわけで、今回の主役、汎用フレーム修正機、ポートパワー(もどき)です。
ただの油圧ジャッキに見えますが、そのとおりです。
が、好きな方向で使える(作動部と油圧発生部が別になっている)のと、さまざまなアタッチメントをつけられるという特徴をもっています。
というわけで、この10tのパワーを持つポートパワー君にフレームを戻してもらいましょう。
力を加える部分は状況に応じて考えます。詳しくは面倒なので割愛。
気をつけなければいけないのは、伸ばしたいところの反対側、支点のほうにも当然力がかかってしまうこと。
伸ばしたい方ばかりでなく、反対側も変形してしまいますので、支点の選択には十分気をつけましょう。
その2に続く。。。